「毎日同じAI作業を手動でやり直すのが面倒…」と感じたことはありませんか?
Claude Code Routinesを使えば、プロンプトとリポジトリを一度設定するだけで、スケジュール実行・API連携・GitHubイベント起動の3つの方法でClaudeが自動で動き続けます。あなたのPCの電源が切れていても、Anthropicのクラウドが代わりに実行してくれます。
結論、Routinesを使えば「毎回手動でAIに指示を出す」作業から解放されます。issueの自動トリアージ、PR自動レビュー、エラーアラートへの自動対応など、繰り返しの定型作業がほぼゼロになります。
初めてClaude Codeを触る方は基本編から、すでに使っている方は応用編のトリガー設定からどうぞ。
この記事では、Routinesの概要・作成手順・3種のトリガー設定の方法・実際の活用例を順番に解説します。
Claude Code Routinesとは?30秒でわかる仕組み
Claude Code Routinesは、「プロンプト+リポジトリ+トリガー」を設定して、Claudeをクラウド上で自律的に動かす仕組みです。
通常のClaude Codeは、あなたがコマンドを打つたびにClaudeが動きます。Routinesは事前に「何をするか(プロンプト)」「どのコードで作業するか(リポジトリ)」「いつ動くか(トリガー)」を設定しておくことで、Claudeが自動で定期実行されます。
実行環境はAnthropicが管理するクラウドインフラ。ノートPCを閉じていても、Routinesは動き続けます。
Routinesでできること(具体例)
- 毎夜0時にissueを確認 → ラベル付け・担当者割り当て → Slackに報告
- エラーアラートを受け取ったら → スタックトレース解析 → 修正PRを自動作成
- PRが開かれるたびに → コードレビューコメントを自動投稿
- 毎週月曜 → APIドキュメントと実装の差分を確認 → issueを自動起票
どれも「毎回手動でやるのは面倒だけど、自動化できたら嬉しい」タスクばかりです。
3種のトリガー早見表
| トリガー種別 | 起動条件 | 代表的な使い方 |
|---|---|---|
| スケジュール | 毎時・毎日・毎週などの定期実行 | issueの定期整理・ドキュメント確認 |
| API | HTTPリクエストを受け取ったとき | デプロイ後の確認・アラート連携 |
| GitHub | PR作成・プッシュ・issue更新など | PR自動レビュー・ライブラリ同期 |
1つのRoutineに複数のトリガーを組み合わせることも可能です。「PRが開かれたとき」と「毎晩23時」の両方で動くRoutineも作れます。
対応プランと注意点
Pro・Max・Team・Enterpriseプランで利用できます(Freeプラン不可)。2026年4月時点では「リサーチプレビュー」段階のため、仕様や制限は今後変わる可能性があります。
Routinesを始めるために必要なもの
必要な環境・条件
- Claude.aiのPro以上のプラン
- Claude Code on the Web が有効な状態(claude.ai/codeにアクセスできること)
- GitHubアカウントの連携(リポジトリを使う場合)
- Claude GitHub Appのインストール(GitHubトリガーを使う場合のみ)
事前に決めておくこと
- 何をRoutineに任せるか(プロンプトの内容)
- どのリポジトリで動かすか
- どのトリガーで起動させるか
- Slackなど外部サービスと連携するか(MCPコネクター)
Routinesは完全に自律で動くため、プロンプトが曖昧だと意図しない動作をすることがあります。「何をして、何が完了したら成功か」を明確に書くことが安定動作の最大のポイントです。
【基本編】Routinesの作成手順をステップで解説
まず最も基本的なウェブUIからの作成手順を解説します。
ステップ1:新規ルーティン作成画面を開く
claude.ai/code/routinesにアクセスし、「New routine」をクリックします。
ステップ2:名前とプロンプトを書く
Routineにわかりやすい名前をつけます。「毎朝issueトリアージ」「PR自動レビュー」など、一目で用途がわかる名前が理想です。
次にプロンプトを記入します。ここが最も重要です。Routineは自律実行なので、プロンプトは自己完結した内容にする必要があります。
良いプロンプトの書き方例:
先週月曜日以降に開かれたissueを確認してください。
各issueに対して以下を実施してください:
1. 内容を読んでカテゴリラベル(bug/feature/question)を付与する
2. 参照コードエリアに基づいて担当者を割り当てる
3. 処理したissue一覧をSlackの#dev-dailyチャンネルに投稿する
完了後、処理したissue数と担当割り当て数を報告してください。
「何をするか」だけでなく「完了条件まで明記する」のがポイントです。
画面上部にはモデルのセレクターもあります。精度重視の作業はOpus 4.6、速度重視ならSonnet 4.6を選びましょう。
ステップ3:リポジトリを選ぶ
Routineが作業するGitHubリポジトリを1つ以上追加します。各リポジトリはRunのたびにクローンされ、デフォルトブランチから開始します。
Claudeが作業したブランチには「claude/」プレフィックスが自動でつきます。mainなど保護ブランチへの誤プッシュを防ぐ安全設計です。
ステップ4:実行環境を設定する
環境(Environment)を選択します。デフォルト環境でも動きますが、カスタム環境では以下の設定が追加できます:
- ネットワークアクセスの範囲(外部API許可の範囲)
- APIキーや環境変数(OpenAI APIキーなど)
- セットアップスクリプト(
npm installなどの事前処理)
ステップ5:トリガーを設定する
「Select a trigger」セクションで起動条件を選びます。スケジュール・API・GitHubの3種類から選べ、複数の組み合わせも可能です。各トリガーの詳細は次のセクションで解説します。
ステップ6:コネクターを確認する
設定済みのMCPコネクター(Slack・Linear・Google Driveなど)はデフォルトで全部含まれます。Routineで使わないものは外しておくと、Claudeが無関係なサービスにアクセスするリスクを減らせます。
ステップ7:作成・動作確認
「Create」をクリックして完成です。
即時テストしたい場合は詳細ページの「Run now」を押せば、スケジュールを待たずに1回実行できます。実行ログはセッション画面で確認できます。
CLIから作成する方法(コマンドライン派向け)
Claude CodeのCLIを使っている方は、セッション内で/scheduleコマンドを使えばRoutineが作成できます。
/schedule daily PR review at 9am
このように自然文で指定すると、Claudeが対話形式で残りの設定を確認してくれます。作成後はclaude.ai/code/routinesにすぐ反映されます。
ただしCLIからはスケジュールトリガーのみ設定可能です。APIトリガーやGitHubトリガーを追加するには、ウェブUIから編集が必要です。
💡 実際にやってみた
ブログ記事生成パイプラインの一部をRoutinesで自動化してみました。Claude Code Opus 4.6を日常的に使ってtoolhack-lab.comのブログ記事生成の仕組みを構築している中で、「毎朝記事ネタのピックアップ→構成案の生成→ファイルへの書き出し」という流れを自動化できないか試したのがきっかけです。
CLIから
/scheduleコマンドを使い、「毎朝7時にtopic-stock.jsonを確認して、その日の記事構成案を3本作成してファイルに書き出す」ルーティンを設定。プロンプトに「完了条件:3本のファイルをoutput/ディレクトリに書き出したら完了」と明示したところ、安定して動くようになりました。かかった時間:初期設定30分(プロンプト調整含む)
つまずいたポイント:最初のプロンプトが曖昧で、Claudeが何本書けばいいか迷って2本で止まることがあった。完了条件を数値で明記して解決した
結果:毎朝の記事企画作業が20分からほぼゼロに。起きたらMacBook Airに構成案が3本揃っている状態になった
【応用編】3種のトリガーを使いこなす実践設定
Routinesの真価は3種のトリガーの使い分けと組み合わせにあります。
スケジュールトリガー:定期作業をまるごと任せる
もっとも基本的なトリガーです。時間を指定して定期実行します。
設定できる頻度:
- 毎時(hourly)
- 毎日(daily)
- 平日のみ(weekdays)
- 毎週(weekly)
- カスタム間隔(CLIの
/schedule updateでcron式を指定)
タイムゾーンは自動変換されます。「毎朝9時」と設定すれば、クラウドの物理的な場所に関わらず日本時間9時に動きます。
実用ユースケース:
- 毎夜0時のissueトリアージ(ラベル付け・担当割り当て・Slack報告)
- 毎週月曜のドキュメント差分チェックとissue起票
- 毎日17時に当日のPRサマリーをSlackに自動投稿
最小実行間隔は1時間です。1時間より頻繁な設定は弾かれます。また、スケジュール時間から数分のズレ(stagger)が発生することがありますが仕様です。
APIトリガー:外部ツールから瞬時に呼び出す
Routineに専用のHTTPエンドポイントを持たせ、外部サービスからPOSTリクエストを送って起動するトリガーです。アラートシステム・デプロイパイプライン・n8nワークフローなどから呼び出せます。
設定手順:
claude.ai/code/routinesで対象のRoutineを編集画面で開く- 「Add another trigger」→「API」を選択
- 表示されるURLをコピーし、「Generate token」でトークンを発行
- トークンは発行時の1回しか表示されません。必ずすぐに安全な場所に保存してください
起動時のcurlコマンド例:
curl -X POST https://api.anthropic.com/v1/claude_code/routines/trig_01XXXXX/fire \
-H "Authorization: Bearer sk-ant-oat01-xxxxx" \
-H "anthropic-beta: experimental-cc-routine-2026-04-01" \
-H "anthropic-version: 2023-06-01" \
-H "Content-Type: application/json" \
-d '{"text": "本番デプロイ完了。ビルドID: build-4521"}'
textフィールドには、その実行特有のコンテキスト(アラート本文・デプロイIDなど)を渡せます。Routineの固定プロンプトと合わせてClaudeに渡されます。
成功するとセッションIDとURLが返ってきます。URLをブラウザで開けばリアルタイムの実行状況が確認できます。
実用ユースケース:
- Sentryのエラーアラートを受けたら → スタックトレース解析 → 修正PRを自動作成
- CDパイプラインのデプロイ完了後 → スモークテスト実行 → Slackにgo/no-go報告
- n8nワークフローの特定ステップからRoutineを呼び出して複合自動化
n8nを使っている方は、HTTPリクエストノードでこのエンドポイントを呼び出すことで、n8nのオーケストレーションとClaude Codeのエージェント機能を組み合わせた強力なパイプラインが作れます。AIエージェントを組み合わせた自動化の設計思想を体系的に学びたい方には、AIエージェント実践入門(Amazon)が参考になります。
GitHubトリガー:リポジトリのイベントに自動反応
GitHubのイベントをきっかけにRoutineを起動するトリガーです。PR作成・プッシュ・issue更新など、開発フローのあらゆるタイミングに反応させられます。
設定手順:
- Routineの編集画面で「Add another trigger」→「GitHub event」を選択
- Claude GitHub Appをリポジトリにインストール(未インストールならここでPromptされます)
- 対象リポジトリとイベントを選択
- 必要に応じてフィルターを追加
対応しているGitHubイベント(主要なもの):
| イベント | 起動タイミング |
|---|---|
| Pull request | PR作成・更新・クローズなど |
| Push | ブランチへのコミットプッシュ |
| Issues | issue作成・更新・クローズ |
| Issue comment | issueやPRへのコメント |
| Workflow run | GitHub Actionsのワークフロー完了 |
| Release | リリース作成・公開 |
フィルター設定でさらに絞り込む
GitHubトリガーでは、発火条件を細かくフィルタリングできます。
| フィルター | 内容 |
|---|---|
| Base branch | マージ先ブランチ(例:mainのみ) |
| Labels | 付与されたラベルで絞る |
| Is draft | ドラフト状態を除外 |
| From fork | 外部コントリビューターのPRのみ |
| Author | 特定のGitHubユーザーのPRのみ |
設定例:「mainへのPRが作成された、かつドラフトでない場合のみ自動レビューする」といった絞り込みが可能です。
実用ユースケース:
- PRが開かれるたびにコードレビューコメントを自動投稿(セキュリティ・パフォーマンス・スタイル)
- フォークからのPRを自動でセキュリティチェック
- 「needs-backport」ラベルがついたPRを別ブランチに自動ポート
- GitHub Actionsのワークフロー失敗時に自動でデバッグ調査
1つのGitHubイベントにつき1セッションが起動します。2つのPRが同時に開かれた場合は2つの独立したセッションが動きます。
注意:GitHubトリガーはリサーチプレビュー期間中、1ルーティン・1アカウントあたりの1時間あたりWebhookイベント数に上限があります。上限を超えたイベントは次の時間窓まで処理されません。上限値は
claude.ai/code/routinesで確認できます。
Routinesの管理と実行確認のポイント
実行ログの確認方法
claude.ai/code/routinesのルーティン一覧から対象をクリックすると詳細ページが開き、過去の実行一覧が表示されます。各Runをクリックすると通常のセッション画面として開けます。
セッション画面ではClaude が行った作業のログ・変更ファイルの差分・プルリクエストの作成・手動での会話の続きが確認・操作できます。
よく使う管理操作
- 即時実行:詳細ページの「Run now」でスケジュールを待たずに今すぐ起動
- 一時停止:「Repeats」セクションのトグルをオフ → 設定を保ったまま停止
- 編集:鉛筆アイコンから名前・プロンプト・リポジトリ・トリガーを変更
- 削除:削除アイコンからRoutineを削除(過去のセッションはセッション一覧に残ります)
ブランチの制限に注意
デフォルトではRoutinesがプッシュできるのは「claude/プレフィックスのブランチのみ」です。mainなど保護ブランチへの誤プッシュを防ぐための安全設計です。
特定のリポジトリへの無制限プッシュが必要な場合のみ「Allow unrestricted branch pushes」を有効にしてください。通常の用途では不要です。
よくあるトラブルと対処法
Q. 設定した時間にRoutineが動かない
スケジュールトリガーは設定時間から数分のズレが発生します。これは仕様です。それ以上の遅延や未実行の場合は、サブスクリプションの日次実行上限に達していないか確認してください。claude.ai/settings/usageで残量を確認できます。
Q. GitHubトリガーが反応しない
Claude GitHub Appがリポジトリにインストールされているか確認してください。CLIの/web-setupコマンドはリポジトリのクローン権限を付与しますが、GitHub Appのインストールは別作業です。GitHubトリガーにはGitHub Appのインストールが必須です。
Q. Routineが意図しない動作をする
プロンプトが曖昧だとClaudeが判断に迷い、予期しない行動をとることがあります。以下を確認してください:
- 「完了条件」を数値や具体的な状態で明記しているか
- 「どのブランチで作業するか」を指定しているか
- 外部サービスへの書き込み範囲を明示しているか
Q. APIトークンを紛失した
APIトークンは発行時の1回しか表示されません。紛失した場合は編集画面のAPIトリガーモーダルから「Regenerate」で再発行してください。古いトークンは即座に無効になります。
Q. 使用量の上限を超えた
日次実行回数と残量はclaude.ai/code/routinesまたはclaude.ai/settings/usageで確認できます。上限を超えた場合は、「extra usage」を有効にすれば従量課金で継続実行できます。Settings > Billingから設定できます。
まとめと次のステップ
Routinesを使いこなすには、まずClaude Code自体のプロンプト設計力を上げることが重要です。自律タスクへの指示の出し方・完了条件の書き方・リポジトリとの連携方法を体系的に学びたい方には、実践Claude Code入門(Amazon)が参考になります。Claude Code特有の設定や、自律エージェントへの指示の出し方が詳しく解説されています。
- Routinesは「プロンプト+リポジトリ+トリガー」を設定するだけで、ClaudeがAnthropicクラウドで自動実行される仕組み
- トリガーはスケジュール・API・GitHubの3種類。1つのRoutineに複数組み合わせも可能
- ウェブUIかCLIの
/scheduleで作成でき、CLIはスケジュールのみ対応 - プロンプトは「完了条件まで明示」するのが安定動作のコツ
- 2026年4月時点でリサーチプレビュー段階のため、仕様変更には注意
Routinesの次は、ローカル環境での自動化(/loopコマンドやDesktop scheduled tasks)も組み合わせると、クラウドとローカルの両方を使い分けた柔軟な自動化環境が整います。
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