会議のたびに録音して、文字起こしして、議事録を書いて…。
この作業、全部自動化できたらどれだけラクか想像してみてください。
n8nとWhisperを組み合わせれば「録音 → 文字起こし → 議事録整形」を一気通貫で自動化できます。
結論、音声ファイルをフォルダに入れるだけで、整形済みの議事録が自動で出来上がる仕組みが作れます。
必要なツールはすべて無料です。
前提として、n8nとWhisperの基本が分かっている方向けの記事です。
初めての方は先にこちらをどうぞ。
→ n8nの始め方|初心者が最初に作る自動化3選
→ Whisperで文字起こし|Macローカル環境の導入手順
「録音→文字起こし→整形」を自動化する全体像
このワークフローの全体像はシンプルです。
- 録音:会議をPlaud Noteやスマホで録音
- 音声ファイル配置:指定フォルダに音声ファイルを入れる
- 文字起こし:Whisperが自動で音声をテキストに変換
- 議事録整形:AIが議事録フォーマットに整形
- 保存+通知:Googleドライブに保存し、Slackに通知
この全工程を、n8nのワークフロー1つで自動化します。
手作業は「録音データをフォルダに入れる」だけです。
必要なツールと事前準備
- n8n:Docker経由でインストール済みであること
- Whisper(mlx-whisper):Macにインストール済みであること
- AI API:Claude APIまたはOllama(議事録整形用)
- Googleアカウント:Googleドライブ保存を使う場合
- Slack:通知先として使用(任意)
n8nとWhisperの導入がまだの方は、以下の記事で手順を確認してください。
→ n8nの始め方|初心者が最初に作る自動化3選
→ Whisperで文字起こし|Macローカル環境の導入手順
【基本編】Whisperで音声をテキスト化するノードを作る
n8nにはWhisperをそのまま呼び出すノードはありません。
「Execute Command」ノードを使って、シェルコマンド経由で実行します。
ステップ1:トリガーを設定する
指定フォルダに新しいファイルが追加されたら起動するトリガーを作ります。
- 「Local File Trigger」ノードを追加
- 監視するフォルダパスを指定(例:
/home/user/recordings/) - イベント:「File Added」を選択
ステップ2:Whisperで文字起こしを実行
- 「Execute Command」ノードを追加
- コマンドに以下を設定
mlx_whisper --model mlx-community/whisper-large-v3-turbo --language ja --output_format txt "{{ $json.filePath }}"
{{ $json.filePath }} はトリガーから受け取ったファイルパスです。
実行すると、同じディレクトリにテキストファイルが生成されます。
ステップ3:テキストファイルを読み込む
「Read File」ノードで、Whisperが出力したテキストファイルを読み込みます。
【基本編】Claude APIで議事録フォーマットに整形する
文字起こしのベタテキストを、議事録として使える形式にAIで整形します。
HTTP Requestノードの設定
- 「HTTP Request」ノードを追加
- Method: POST
- URL:
https://api.anthropic.com/v1/messages - Headersに以下を設定:
x-api-key: あなたのAPIキーanthropic-version:2023-06-01content-type:application/json
プロンプトの設計
Bodyに以下のJSONを設定します。
{
"model": "claude-sonnet-4-6-20250514",
"max_tokens": 4096,
"messages": [{
"role": "user",
"content": "以下の会議の文字起こしを議事録に整形してください。nn【出力形式】n- 日時:(推定または要確認)n- 参加者:(推定または要確認)n- 議題n- 決定事項(箇条書き)n- TODO(担当者・期限を含む)n- 議論の要点(3〜5行で要約)nn【文字起こしデータ】n{{ $json.data }}"
}]
}
ここまでが基本編です。文字起こし→AI整形のコア部分はこれで完成。
ここからは、Googleドライブ保存やSlack通知を追加して完全自動化します。
【応用編】Googleドライブ保存+Slack通知まで一気通貫
Googleドライブに議事録を保存する
- 「Google Drive」ノードを追加
- Operation: Upload
- 親フォルダを指定(例:「議事録」フォルダ)
- ファイル名に日付を含める(例:
議事録_2026-03-31.txt)
n8nのGoogleドライブ連携には、Google Cloud ConsoleでのOAuth設定が必要です。
初回だけ設定すれば、以降は自動で認証が通ります。
Slackに完了通知を送る
- 「Slack」ノードを追加
- 送信先チャンネルを設定
- メッセージに議事録の要約と、Googleドライブのリンクを含める
これで「録音データをフォルダに入れる → Slackに議事録が届く」までが全自動になります。
ローカルAI(Ollama)で完全オフライン化
Claude APIの代わりにOllamaを使えば、API料金ゼロで完全にオフラインで動かせます。
HTTP Requestノードの接続先を以下に変更するだけです。
http://localhost:11434/api/generate
精度はClaudeに劣りますが、社内の機密情報を扱う場合はデータが外部に出ないOllamaが安心です。
Plaud Noteで録音した会議音声をMac miniに転送し、n8n + mlx-whisperで自動文字起こし → Ollamaで議事録整形という流れで運用しています。
1時間の会議音声が、フォルダに入れてから5〜8分で議事録になります。
以前は手作業で30分以上かかっていたので、大幅な時間短縮です。
精度面では、固有名詞の聞き取りでたまに誤変換がありますが、全体の9割以上は修正不要でした。
かかった時間:ワークフロー構築1時間、1回の議事録生成5〜8分
つまずいたポイント:n8nのExecute Commandノードでのパス指定
結果:議事録作成の手作業がほぼゼロに
精度を上げるための音声録音のコツ
Whisperの文字起こし精度は、録音の品質に大きく左右されます。
マイクに近づいて話す
マイクから遠い声は認識精度が下がります。
会議室の中央にICレコーダーを置くのが効果的です。
ノイズを減らす
エアコンの音、キーボードの打鍵音などのノイズは精度低下の原因です。
可能であれば、静かな環境で録音してください。
録音デバイスにこだわる
スマホの内蔵マイクでも使えますが、専用デバイスのほうが精度が安定します。
会議の録音用に使っているのはPlaud Note Pro(Amazon)です。
AI文字起こし機能付きで、スマホよりも集音性能が高いため、Whisperの認識精度が安定します。
より手軽なクリップ型が良ければPlaud Note Pin(Amazon)もあります。
まとめと次のステップ
- n8n × Whisperで「録音→文字起こし→議事録整形」を全自動化できる
- Execute Commandノード経由でWhisperを呼び出すのがポイント
- Claude APIで整形すれば高精度、Ollamaなら完全オフライン
- 録音品質が文字起こし精度に直結する
- 1時間の会議が5〜8分で議事録になる
n8nの基本操作を復習したい方はこちら。
→ n8nの始め方|初心者が最初に作る自動化3選
Whisperの導入手順を確認したい方はこちら。
→ Whisperで文字起こし|Macローカル環境の導入手順
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